
深圳税関は2025年1月17日、深圳市の2024年の輸出入総額が4.5兆元(前年比16.4%増)となり、初めて4兆元を突破したと発表しました。中国本土の都市で9年ぶりに首位に返り咲き、輸出は2.81兆元で32年連続の全国首位となりました。
概要
深圳税関は2025年1月17日、深圳市の2024年の貨物貿易統計を公表しました。輸出入総額は4.5兆元(約4兆5,048億元)で前年比16.4%増となり、初めて4兆元の大台を超えました。これにより深圳は、9年ぶりに中国本土の都市別貿易額で首位に返り咲きました。内訳は輸出が約2.81兆元(14.6%増)、輸入が約1.69兆元(19.6%増)で、いずれも過去最高を記録しました。輸出規模は32年連続で全国の都市で首位となっています。
背景
深圳は改革開放の窓口として発展し、電子機器を中心とした輸出拠点として知られてきました。2024年は年初から貿易額が高い伸びを示し、1〜11月の累計で既に4.11兆元(17.4%増)に達していました。深圳市は2024年、貿易の安定に向けた「24条」の支援策や重点任務リストを打ち出し、税関などと連携して企業の通関や資金面の支援を強化してきました。
同時期の深圳市統計局の発表では、2024年の一般貿易は19.2%増で、貿易全体に占める割合は54.9%に高まりました。
全国の状況と比べても、深圳の伸びは際立っています。2024年1〜11月の中国全体の貨物貿易は39.79兆元で4.9%増にとどまっており、深圳はこれを大きく上回るペースで拡大しました。貿易形態別では、一般貿易に加え、保税物流による輸出入も1〜11月に1.04兆元(26.4%増)と高い伸びを示しました。
主なポイント
| 項目 | 2024年実績 | 前年比 |
|---|---|---|
| 輸出入総額 | 約4.50兆元 | 16.4%増 |
| 輸出 | 約2.81兆元 | 14.6%増 |
| 輸入 | 約1.69兆元 | 19.6%増 |
また、2024年1〜11月の税関統計からは、次のような特徴が読み取れます。
- 民営企業の輸出入が2.89兆元(26.4%増)と全体の約7割を占めました。外資系企業は1.02兆元で約25%でした。
- 主要相手先はASEAN(6,840億元、24%増)、香港、米国の順で、RCEP加盟国(中国を除く)との貿易は1.14兆元(22.2%増)でした。
- 輸出では電機製品が中心で、電気自動車の輸出が279.7億元(42%増)と大きく伸びました。輸入では集積回路などの電子部品が大きな比重を占めています。
- 深圳には15万社を超える越境EC輸出事業者が集まり、越境ECが新たな成長源となっています。
物流面の整備も進んでいます。2024年10月時点で深圳港の国際コンテナ定期航路は265路線に達し、深圳空港の国際・地域貨物便の就航先も拡大しました。中欧班列「湾区号」の輸出ルートは19路線となっています。また、「中国(深圳)国際貿易単一窓口」は2025年1月時点で登録企業が17万社を超えるなど、通関手続きのデジタル化も進んでいます。
日本・深圳の交流への意味
日本はRCEPの加盟国であり、電子部品や製造装置の分野で深圳のサプライチェーンと深いつながりを持っています。深圳の輸入で電子部品や半導体関連が大きな比重を占めていることから、日本企業にとっても深圳は重要な取引先・拠点であり続けるとみられます。
一方、電気自動車や越境ECなど新たな輸出分野の拡大は、深圳企業が日本を含む海外市場に製品を届ける機会を広げています。物流網の充実と合わせ、双方向の取引の多様化に注目が集まっています。
今後の見通し
2025年の貿易動向は、世界経済や各国の通商政策の影響を受けるため、現時点では不透明な要素も残っています。深圳市が今後どのような貿易支援策を打ち出すかが注目されます。
促進会より
深圳の貿易の動きは、日本と深圳の経済関係を理解するうえで重要な指標の一つです。当会は今後も関連情報の共有に努め、両地域のビジネス交流の場を提供してまいります。
本記事は公開情報をもとに作成した参考情報です。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

