
深圳に本社を置くBYDの日本法人は2025年1月10日、幕張メッセで開幕した東京オートサロン2025で、日本導入4車種目となる電動SUV「SEALION 7」を発表しました。2025年春ごろの導入予定で、2024年の日本販売は2,223台と前年比54%増でした。
概要
深圳に本社を置く新エネルギー車(NEV)大手、比亜迪(BYD)の日本法人BYD Auto Japanは、2025年1月10日、千葉市の幕張メッセで開幕した「東京オートサロン2025」(1月10日〜12日)に出展し、クロスオーバーSUV「SEALION 7(シーライオン 7)」を日本で初めて公開しました。同モデルは、日本の乗用車市場で同社が展開する4車種目となり、2025年春ごろの導入が予定されています。発表は同社代表取締役社長の東福寺厚樹氏がプレスカンファレンスで行いました。
あわせて、2024–2025日本カー・オブ・ザ・イヤーの「10ベスト」入りを記念した限定車「SEAL Edition Pale Green」も披露されました。BYD創業30周年にちなみ30台限定とされています。
背景
BYDは2022年7月21日に日本の乗用車市場への参入を表明し、2023年1月に第1弾の「ATTO 3」(中国名:元PLUS)を発売しました。その後、2023年9月に小型車「DOLPHIN」、2024年6月にセダン「SEAL」を投入し、段階的にラインアップを広げてきました。報道によると、BYDの2024年の日本での新エネルギー車販売台数は2,223台で、前年比54%増となりました。
SEALION 7(中国名:海獅07 EV)は、2024年5月に中国で発表された新世代プラットフォーム「e-Platform 3.0 Evo」を採用した最初のモデルです。欧州では2024年11月にドイツ・フランクフルトで発表され、その後ノルウェーやタイでも販売が始まっています。
BYDは電池メーカーとして創業した企業で、自社開発のリン酸鉄リチウムイオン電池「ブレードバッテリー」を主力車種に搭載しています。日本では乗用車に先立ち、電動バスの分野で事業を展開してきた経緯もあります。
主なポイント
会場で公開された四輪駆動(AWD)仕様の主な諸元は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ボディサイズ | 全長4,830mm×全幅1,925mm×全高1,620mm |
| ホイールベース | 2,930mm |
| バッテリー | ブレードバッテリー(リン酸鉄リチウムイオン)82.5kWh |
| モーター出力 | 前160kW+後230kW |
| 導入時期 | 2025年春ごろ(予定) |
- 価格や正式な発売日は発表時点では未公表で、詳細は後日発表されるとされました。
- 限定車「SEAL Edition Pale Green」は後輪駆動20台・四輪駆動10台の計30台で、導入記念キャンペーン価格は後輪駆動495万円、四輪駆動572万円とされています。
- ブースでは日本で販売中のDOLPHIN、ATTO 3、SEALも展示され、新型車向けプラットフォームのモックアップも紹介されました。
会場では、新型車向けプラットフォーム「e-Platform 3.0」のモックアップも展示されました。パワートレーンと電池の搭載スペースを抑えることで、スポーツカーからミニバンまで幅広い車種に対応でき、車両前部にトランクを設けることも可能になるとされています。公開されたSEALION 7の車両重量は2,615kg、タイヤサイズは245/45R20です。
日本・深圳の交流への意味
東京オートサロンはカスタムカー文化を中心とした国内有数の自動車イベントであり、深圳発の自動車メーカーがこうした場で新型車を発表したことは、日本の消費者との接点を広げる取り組みとみられます。日本の乗用車市場では輸入EVのシェアは依然として限られていますが、BYDの販売台数が前年比で大きく伸びていることから、中国ブランドのEVが日本でどのように受け入れられていくかに注目が集まっています。
また、販売網の整備やアフターサービス、充電インフラなど、日本市場での事業展開には日本企業との協業が欠かせません。深圳企業の日本進出が進むことで、販売・物流・保守などの分野で日本企業との新たな接点が生まれる可能性があるとみられます。
電動化が進む自動車産業では、車両そのものだけでなく、電池、充電、ソフトウェアなど周辺分野での連携も重要になっています。日本市場で実績を積み重ねようとする深圳企業の取り組みは、両地域の企業がお互いの強みを知るきっかけにもなるとみられます。
今後の見通し
同社は2025年春ごろの導入を予定しており、価格や仕様の詳細は後日の発表を待つ必要があります。日本市場での4車種体制がどのような販売実績につながるかは、今後の動向が注目されます。
促進会より
深圳企業による日本市場での新たな取り組みは、両地域の産業交流を考えるうえで参考となる動きです。当会は引き続きこうした動向を注視し、深圳と日本の企業・関係者が交流できる場づくりに努めてまいります。
本記事は公開情報をもとに作成した参考情報です。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

