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一般社団法人 日本深圳総商会

Shenzhen × Japan — 2025.02.01

華為雲、昇騰基盤でDeepSeek推論サービスを開始

深圳に本社を置く華為(ファーウェイ)のクラウド部門・華為雲は2025年2月1日、AI企業の硅基流動と共同で、自社AIチップ「昇騰」のクラウド上でDeepSeek-R1/V3の推論サービスを始めました。翌2日には同じく深圳拠点の騰訊雲も対応を発表しています。

概要

深圳に本社を置く華為技術(ファーウェイ)のクラウド部門である華為雲(Huawei Cloud)は、2025年2月1日、北京のAIインフラ企業・硅基流動(SiliconFlow)と共同で、中国のAI企業DeepSeek(深度求索)が公開した大規模言語モデル「DeepSeek-R1」と「DeepSeek-V3」の推論サービスを開始しました。サービスはファーウェイのAIチップ「昇騰(Ascend)」を用いた華為雲の「昇騰雲サービス」上で提供されます。財聯社が華為雲の公式アカウントを引用して同日報じました。

背景

DeepSeekは2025年1月に推論モデル「R1」をオープンソースで公開し、国内外の開発者や企業から大きな注目を集めました。一方で利用者の急増により公式サービスが不安定になる場面もあり、企業や開発者の間では安定した推論環境へのニーズが高まっていました。こうした中、中国の大手クラウド各社が相次いでDeepSeekモデルへの対応を打ち出しました。

報道によると、DeepSeek-R1は米エヌビディア製GPUで学習されたとされ、今回の発表は、推論段階を国産チップで担えることを示す事例として注目されました。海外でも1月31日には、エヌビディア、アマゾン、マイクロソフトが相次いでDeepSeek-R1への対応を表明しています。

主なポイント

  • 国産チップでの提供:硅基流動によると、自社の推論高速化エンジンとファーウェイとの共同開発により、昇騰クラウド上に展開したDeepSeekモデルで、世界の高性能GPUで展開したモデルと同等の効果を得られたとしています(同社の説明であり、第三者による検証は公表されていません)。
  • API提供:R1とV3のフルモデルを改めて展開し、企業や開発者向けにAPIとして提供。ローカルのクライアントと組み合わせた知識ベース構築なども想定されています。
  • 深圳企業の相次ぐ対応:報道によると、同じく深圳に本社を置く騰訊(テンセント)のクラウド部門・騰訊雲は2月2日、DeepSeek-R1を同社のHAIプラットフォームでワンクリック展開できるようにし、2月4日にはTIプラットフォームでもDeepSeekの全シリーズモデルに対応しました。
  • 業界全体の動き:2月初旬には百度智能雲、阿里雲なども対応を発表し、2月4日にはファーウェイ昇騰と潞晨科技がR1系列の推論APIなどを共同発表しています。

深圳市はAIを重点産業に位置づけており、新華社の報道によると、2024年末時点で深圳のAI産業の規模は3,600億元、関連企業は2,800社を超えています。華為やテンセントのほかにも多くのAI関連企業が集積しており、クラウド、端末、ロボットなど幅広い分野での活用が進んでいます。

日本・深圳の交流への意味

ファーウェイやテンセントといった深圳の大手テック企業が、オープンソースの大規模モデルを短期間で自社クラウドに取り込んだことは、深圳のAI関連産業の対応力を示す動きとみられます。特に国産チップによる推論基盤の整備は、中国国内でのAI計算資源の選択肢を広げるものとして注目されています。

日本でも生成AIの業務活用が広がっており、日本企業の中国拠点や深圳の取引先が、こうしたクラウドサービスをどのように活用していくかに関心が集まっています。同時に、データの取り扱いや各国の規制への対応など、国境を越えたAI活用における実務上の論点も引き続き議論されるとみられます。

今後の見通し

各クラウドの価格体系や性能、利用条件は今後も変化する可能性があります。国産チップを用いた推論サービスがどの程度普及するかは、今後の利用実績を見ていく必要があります。

促進会より

AIをはじめとする先端技術の動向は、深圳と日本の企業にとって共通の関心事です。当会は引き続き技術・産業分野の情報に注目し、両地域の交流の場を提供してまいります。

本記事は公開情報をもとに作成した参考情報です。内容の正確性・完全性を保証するものではありません。

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